ほうれい線

「最近、ほうれい線が深くなって老け顔になってきたようで、、、、」

ほうれい線とは、小鼻の両脇から唇の両端に伸びる二本の線のことをいいます。

ほうれい線が目立っている人は、そうでない人より見た目の年齢が軽く5歳は上がると言われています。

つまり、鼻を挟んで顔面の真ん中を「ハ」の字に走る「しわ」は、老け具合を測るのに重要なポイントで、もし入れ歯やたくさんの歯科治療をされている場合は要注意です。

四こまマンガなどでも、ほうれい線老け顔の定番となっています。

むし歯や歯周病で歯を失うと奥歯の咬み合わせが変化して、あごの位置が後退して表情筋の働きが鈍ってしまい、ほうれい線が目立ち年齢よりも老けて見られることが多いのです。

「上下の部分入れ歯がガタガタして、咬みにくい」ということで来院された患者さんでは、義歯や歯周病でかみ合わせが低くなっていると考えられますので、義歯゛のかみ合わせの面にプラスチックの材料をはり付けてかみ合わせを高くします。

こうすることによって、本来の咬み合わせの高さに戻り、ほうれい線がなくなり、への字だった口が真っ直ぐの口元になります。

患者さんは「何でも咬めるようになった。」「手で口をかくさないで笑える様になった。」「体全体が軽くなり、色々な事に意欲的になった。」と喜んで頂ける場合が少なくありません。

治療前後を比較しても、目元や口元が上がり、ほうれい線も随分浅くなり、肌にハリが出て10才位若返って見えることがよくあります。

それだけではありません。いつの間にやら肩や首のこり・痛みがなくなることも多いのです。歩く姿も腰を曲げて顔を突き出す姿勢からシャンとした姿勢になる場合もあります。

かみ合わせの問題は顔のゆがみ、ほうれい線だけでなく背骨にまでトラブルが及ぶこともあるのです。

ただかみ合わせをなおせばすべて体が良くなるということではありません。
かみ合わせと全身の具合は密接に関係はしておりますが、その度合いは個人差があります。

また首や肩の凝りも顔の表情に関係しています。

下顎は首の細い筋肉によって頭蓋骨とつながっており、下顎を支えている土台(首、肩)が凝っている場合は表情筋も変化していきます。

またかみ合わせの咀嚼筋や表情筋の衰えは、顔や首の、しわ・たるみの原因となります。

ほうれい線や口元のたるみが気になり始めたら、まずは歯科を受診してみましょう。